【チャイコフスキーとシベリウスが生まれた国  〜ロシアとフィンランドの基礎知識〜】  第2回

 

改めて述べることでもないが、ロシアの国土は広大である。

しかし、世界史に目を向けた場合、

国のサイズはその盛衰を表し、常に一定してはいない。

むしろ予め大きさが決まったところで考えることが出来る日本史というのは、島国だからこそであって、世界的には特異である。

 

東京書籍の世界史の年表を開き、順を追って見ていくが、

ロシアは中々登場して来ない。

 

989年になってキエフ公国(キエフ・ロシア)のウラディミル祇い

キリスト教に回心したというあたりが、ロシアの出発点だと考えていいのだろう。

以後、ロシアはキリスト教国家の一員となる。


ウラディミル祇い呂海離リスト教化の直前、ビザンツ帝国と戦っていた。

ビザンツ帝国の出先拠点であるケルソネソスを攻め、包囲の末に占領した。

このケルソネソスとは、後のクリミア戦争の舞台になったセバストポリのことである。

ところが、ウラディミル祇い呂海寮衫虜鄒錣棒功したにもかかわらずケルソネソスから撤退してしまう。

 

それだけではなく、敵方であるビザンツ皇帝の妹を自らの妃として迎え、

更に異教としていたキリスト教をも取り入れるという融和政策に大転換する。

 

次記事第3回 ヨーロッパと分かれていくロシア

 

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【チャイコフスキーとシベリウスが生まれた国  〜ロシアとフィンランドの基礎知識〜】 

はじめに

第1回 隣近所のロシアとフィンランド 〜音楽の中心地ヨーロッパは遠く〜

第2回 ロシアの出発点 〜キリスト教を取り入れて〜

第3回 ヨーロッパと分かれていくロシア

第4回 宗教芸術の違い 〜芸術として発信するか否か〜

第5回 東方正教の宗教芸術 〜美術的価値尺度で発信をしない〜

第6回 東方正教の音楽 〜楽器使用の禁止、声楽だけ〜

第7回 ロシアの鐘 〜日本で一般的にイメージする「教会の鐘」と異なるトレズヴォン〜

第8回 西欧音楽の伝来 〜グリンカを経てチャイコフスキーへ〜

第9回 フィンランドの出発点 〜スウェーデン支配によるキリスト教化〜

第10回 フィンランドを巡る戦い 〜シベリウスの時代に至るまで〜

第11回:最終回 フィンランド人の民族意識 〜シベリウスも題材にした 叙事詩「カレワラ」〜